睡眠専門外来開設のごあいさつ

この度、札幌花園病院では、様々な睡眠のトラブルを抱える皆様のために、睡眠専門外来を開設することとなりました。
日本人の平日の平均睡眠時間は7時間15分、40-50歳台では7時間以下と、世界でも1、2の短さとなっています。また、睡眠の量が不足している、あるいは、睡眠の質に満足していないという人が全人口の約20%、働く世代では約35%を占めています (NHK 日本人の生活時間2010)。高齢化、交替勤務や長時間労働の増大、生活様式の夜型化、仕事や人間関係でのストレスの増大など、様々な要因によって睡眠障害が増加しています。また、生活様式や食生活の変化により、睡眠時無呼吸症が増加し、勤務や生活の質に影響しています。
睡眠不足は、高血糖、高脂血症、高血圧症、うつ病などの発症率を上げることが、国内外の研究成果から明らかになっています。
一方、最近の睡眠や生体リズム研究の発展は著しく、その成果が、睡眠障害の診断法、治療法、予防法にも応用されてきています。
睡眠障害には多くの原因が考えられます。札幌花園病院睡眠専門外来では、十分な検査を行い、原因に応じた治療により、睡眠の質を向上させ、健康な生活に役立てることを目指しています。

睡眠医療センター長
本間 さと